クラウド時代の監視ツールDatadogが、Zabbixより優れている4つの理由

2020年8月12日

Datadog(データドッグ)は、世界中で普及しつつある監視(モニタリング)とデータ分析のサービスです。

この記事では、Datadogの導入や最適化を数多く手掛けているMMMが、今まで多用されてきた監視ツールであるZabbix(ザビックス)と比較しながら、Datadogの魅力や特長を解説していきます。

Datadog(データドッグ)とは?

Datadog(データドッグ)は、クラウド時代の監視(モニタリング)ツールとして、エンジニアから高く評価されており、先進的なクラウドサービスに次々に導入されています(※1)

利用者数や売上高も急増しており、SlackやZoomに並ぶ、急成長SaaS企業の代表格とみなされています。

なぜ今、Datadogはこれほどの注目を集め、急速に利用者を増やしているのでしょうか?

なぜITシステムは監視(モニタリング)が必要なのか?

様々な監視(モニタリング)のグラフ

現在、世の中で稼働しているITシステムは、ほとんどが何らかの形の監視(モニタリング)を受けています。

そもそもなぜ、ITシステムには監視が必要なのでしょうか?

その理由には様々なものが挙げられますが、最も本質的な理由は「システムの停止や異常動作などのサービスダウンを起こさないため」と、「TCO(システム総保有コスト)を最適化するため」という2点に集約されます。

サービスダウンを起こさない

企業のITサービスは、わずか数分のサービスダウンが起こっただけで巨額の損失が発生することがあります。一時的な売上減少だけではなく、顧客のエンゲージメント、社会からの信用などを失う可能性もあります。自治体や学校・病院などで利用されるITインフラも、正常に動作しなかったり、性能が落ちることで、多くの被害が生じかねません。

このような事態を発生させないように、システムの稼働を可視化・コントロールし、トラブルが起こった際は迅速に対応し復旧する体制を作ることで、リスクを小さくする必要があります。これが監視が必要とされる理由です。

TCO(システム総保有コスト)を最適化する

ITシステムの監視が必要な理由はもう1つあります。

ITシステムの稼働状況を適切に監視すれば、自社のシステムの中で無駄なコンピュータ資源(ネットワーク、ストレージ、CPUなど)がどこにあるか判明することがあります。人手を使ったメンテナンスが実は過剰な対応であったり、逆に性能的なボトルネックがあるためスケールアップが必要な箇所が見つかったりすることもあります。

また、前述の通り、サービスダウンが減ることは、企業価値の向上や、運用コストの削減に繋がります。

適切な監視によって、無題な導入コスト/運用コストを削減し、企業価値の低下リスクを減らすことができる、つまりTCO(システム総保有コスト)の最適化を実現することができます。

クラウドネイティブ環境のための監視(モニタリング)サービス

「クラウドの時代」と言われる通り、近年のスタートアップ企業やテクノロジー企業は、クラウド環境を最大限に活用してビジネスを推進しています。そのような、クラウドの利用を前提にしてITシステムやビジネスを組み立てるコンセプトのことを「クラウドネイティブ」と呼びます。

クラウドネイティブな環境は、分散したマイクロアーキテクチャで構成されており、様々なクラウドサービスが連携して実現します。多数の開発チームが複雑に関与し、アジャイルによって高速に開発が進められます。そのような背景から、クラウドネイティブな環境は、従来のITシステムに比べて非常に複雑で、全容を把握しにくくなりがちです。

前述のとおり、ITシステムのサービスダウンを起こさず、TCO最適化を行うためには、適切に監視を行う必要がありますが、この点はクラウドネイティブ環境も例外ではありません。

Datadogが急速に普及している理由は、クラウドネイティブ環境の監視を、素早く、かつ効果的に行うことができるためです。このメリットはDatadogの以下のような特長から生じています。

1か所でITシステムの全てを把握

Datadogは、サーバー、アプリケーション、セキュリティ、ネットワーク、ユーザーの行動など、システム全体のあらゆるメトリクスやイベントを集約します。

このデータを取得するにはこのツールを、あの指標を追うためにはあのツールを見る、といった手間のかかる作業が必要なくなっています。

400 以上のインテグレーションの組み込み

Datadogは、幅広く利用されている400以上のクラウドサービスと連携し、すべてを横断的に監視することが可能です。

数多くのクラウドサービスが連携して提供されるITシステムにとって、サービスを横断的に監視し、システム全体の可用性や性能を正確に知ることは、安定運用にとって必要不可欠です。

インタラクティブなリアルタイムダッシュボード

メトリクスやイベントのデータを確認するダッシュボードは、わずか数秒で作成し、的確に可視化することができます。充実したコラボレーション機能やアクセス制御機能により、他のチームへの共有もスムーズです。

メトリクスは数式を適用したり独自の変換を行うことで、独自の指標を作成することも容易です。

ログ管理の統合

Datadogは、メトリクス、トレース、ログを 1 つのプラットフォームで監視し、システム全体を可視化します。

ITシステムの運用において、トラブル等が発生したときの対処はおおむね基本動作が決まっています。システムの状況をメトリクスから把握し、アプリケーションのふるまいをトレースして理解し、ログを見て起こったことを正確に理解します。複雑なクラウドサービスが相手であっても、Datadogならこの一連の動作を極めてスムーズに行うことができます。

Zabbix(ザビックス)とDatadogの違い

ところで、現在、日本国内で監視ツールとして最も利用されているのはZabbix(ザビックス)です。(※2)

Zabbixは、様々なネットワークやサーバーを統合的に監視できるツールとして、長年に渡って一定の支持を得てきました。現在でも、様々なエンタープライズシステムやサーバー基盤の監視に活用されています。

ところが、Zabbixはいくつかのデメリットを抱えており、エンジニアの大きな悩みの種となってきました。DatadogはそのようなZabbixのデメリットを飛躍的に改善したツールであり、この点がDatadogが支持される理由となっています。そのポイントを4つに整理すると、次のようになります。

DatadogとZabbixの異なる点

1導入コスト/運用コスト

Zabbixを利用するためには、専用のサーバーを構築する必要があるため、サーバー構築の初期費用や運用コストがかかります。監視を開始するまでの設定作業も煩雑で、大きな負担となってきました。

一方で、Datadogはエージェント(Datadog Agent)と呼ばれるソフトウェアを、監視対象のサーバーにインストールするだけで監視を行うことが可能です。インストールや設定作業は容易で、迅速かつ低コストで監視をスタートすることができます。

2ダッシュボードの使い勝手やカスタマイズ性

ダッシュボード(管理画面)の使い勝手は、監視ツール間で大きく異なります。Zabbixのダッシュボードは複雑なため慣れが必要で、スクリーンと呼ばれる監視グラフの作成も時間がかかります。

対照的に、Datadogのダッシュボードは非常に見やすく、操作がしやすいです。あらゆるデータを可視化し、用途に合わせて柔軟にカスタマイズすることもできます。

3AWSなどの先端クラウドサービスとの連携

Datadogは、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platformなどの大手パブリッククラウドとの親和性が高く、ミドルウェアとワンクリックで連携したり、監視したいメトリクスを簡単に取得できる機能を持っています。

他社のSaaSとの連携機能もいち早く取り入れるなど、時代とともに激しく変化するITシステムに迅速にキャッチアップしていく点が、エンジニアから高く評価されるポイントです。

4仮想コンテナやサーバーレスなど、弾力性のある環境の監視

ZabbixとDatadogは、設計思想に大きな違いがあります。Zabbixは、静的なサーバーを監視することを念頭に設計されていますが、Datadogは、オートスケーリングや仮想コンテナ、サーバーレスアーキテクチャなどのような、弾力性のある環境の監視機能を最初からサポートしています。

クラウドサービスの広がりによって、仮想コンテナやサーバーレスなどの技術が力を発揮する場面が増えました。そのような環境でシステムを適切に監視するためには、Datadogの方が力を発揮します。

MMMのDatadog導入事例

MMMは、AWSのコンサルティングパートナーとして、多くのお客様にAWSで構築したクラウド基盤を提供しています。その監視やデータ分析のツールとしてDatadogをフル活用しています。

ご参考に、MMMのDatadog導入事例をいくつかご紹介します。

日本カバヤ・オハヨーホールディングス株式会社

日本カバヤ・オハヨーホールディングス様は、MMMがサポートを開始する前からAWSとサードパーティ製の監視ツールを利用されていましたが、監視体制としてはEC2の死活監視だけが行われている状態でした。

そこでMMMは、AWSのアーキテクチャーを設計・構築し直した上で、すべての本番サービスに対してDatadogを導入。サービス、性能、ミドルウェア、メトリクス収集、フェイルオーバーなどの監視をスタートし、監視状況をリアルタイムで可視化するダッシュボードも作成しました。結果として、システム障害を大幅に減らし、運用業務も効率化させることができました。(※3)

株式会社ユニフィニティー

ユニフィニティー様のBaaS(Backend as a Service)向けにサーバーレスアーキテクチャを構築し、その監視ツールとしてDatadogを採用しました。

Datadogは、AWS LambdaやAmazon DynamoDB、Amazon API Gateway、Amazon SQSなどのサーバーレスアーキテクチャで用いられる技術スタックと連携できる点が優れていました。Datadogを利用して、BaaSの運用に必要なシステム上のメトリクスや、ビジネス上の重要指標を可視化することができました。(※4)

このように、複数の開発チームが参加する場合に、Datadogは大きな力を発揮します。

また、Datadog APMを活用することで、Zabbixでは難しかったアプリケーションパフォーマンスの監視が実現しました。

人材会社H社

Eラーニングシステムを提供する大手人材会社のH様向けには、AWS FargateとAmazon ECSによって仮想コンテナ基盤を構築しました。

仮想コンテナの監視にはDatadogを採用。DatadogはAWS Fargateと仮想コンテナの監視に標準で対応しており、スムーズに導入することができました。

Datadogの活用により、複数の仮想コンテナの監視やログ管理、マイクロサービス間のパフォーマンスの可視化などが可能となり、仮想コンテナの持ち味である俊敏性と柔軟性に追従できる監視基盤を実現しています。

MMMのDatadog導入サービス

以上見てきたように、クラウドサービス全盛の現代のおいて、Datadogはとても優れた監視ツールだと言えます。ぜひ積極的に活用して、ITシステムの改善や安定運用に取り組んでいきましょう。

次のページではMMMのDatadog導入サービスを紹介しています。ぜひご参考ください。

クラウド運用監視(Datadog)

脚注
※1 Datadogのロゴは、Datadog, Inc.の商標です。
※2 IDC Japan「国内企業のOSS利用実態調査」
※3 事例の詳細は「日本カバヤ・オハヨーホールディングス様の事例 - AWSでインフラ運用を改善」に掲載しています。
※4 事例の詳細は「ユニフィニティー様の事例 - AWS LambdaでBaaS機能を実現」に掲載しています。

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